裁判所の競売不動産
判所で行われる不動産の競売(けいばい)は、銀行が不良債権の処理を活発に行うようになって、その数が増加してい
ます。数が増えると裁判所の競売処理能力には限りがありますから、法律面でも整備が行われ、売却を迅速にするよう
評価や、最低売却価格などがそれなりに低く押さえられるようになり、結果として今日では安い物件の宝庫になってきてい
ます。

方、不動産業者の扱う物件の売買に比べて、安いなりに買受人自身で処理しなければならない問題を含んでいること
も事実あります。このことが、一般の参加者を遠ざけている一因でもあるようです。
競売に付されれば、多くの場合、抵当権や賃借権など買受け人の所有権を侵す権利は法律で抹消されます。
競売は大変強力な「法的手段」でありながら、他方の法律との整合性も持たせるよう配慮もされているのです。

て、裁判所の競売はどのように行われているのか説明致しましょう。
競売には、「強制競売」、「担保権の実行の競売」と「増加競売」の3種類があります。近年多いのは「担保権の実行の競
売」です。一般の皆さんにはその違いは意識しなくてもよいので、早速その中身を見てまいりましょう。

売は貸したお金を取りたてる手段です。裁判所は、貸した側からお金を借りた人の不動産を差押え、競売にしてくれと
いう申立てを受けて初めて競売が始まります。競売を担当する執行官による現況調査や、評価人による差押え不動産の
金額評価などがなされ、裁判官によって買受人が引受ける権利などの物件明細書(注)が作成されます。
それらが出揃えば、いよいよ一般に公開されることになります。

こで問題になるのが、上記の物件明細書の中身です。賃借権やその他の権利が引き受けに当らず、「なし」となってい
ても、実際には占有者(この場合、所有者=債務者や、賃借人)がいて、引渡してもらえるかどうかが心配です。
最近では裁判所による「引渡命令」を発行してくれる相手方が拡大されたので比較的短期間に競落不動産を自由に扱え
るようになりましたが、賃借人などの扱いは、それでも複雑です。
また、物件明細書には現れない隠れた瑕疵(きず)が無いとは言えないのです。
賃貸マンションを競落する場合、多くは利回り期待の投資活動ですから逆に、賃借人が多ければ多いほどありがたい。
ところが、賃借人がいて欲しくない、自ら使用したい居宅や、ビルなどに、占有者がいたりするとこの人たちには出て
行ってもらわなければなりません。また物件明細書に、賃借権ありとなっていて、長期とか短期とか書かれている場合
があります。この「長期」とか「短期」とかは何でしょう。

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